ナポレオン・ヒルは、自身の著書である『思考は現実化する』において「思考は現実化する」という考え方を示しています。
これは「共鳴し、同じ波動を持つ出来事を引き寄せる」という考え方にも直結しており、引き寄せの法則のベースとなるものです。
ポジティブな出来事を引き寄せるための近道は、潜在意識を変化させることになります。
何に意識を向けるとポジティブな結果を引き寄せられるようになるのか、反対にどうすれば不幸体質から脱却できるのか、詳しくお伝えしましょう。
引き寄せの法則には、ポジティブなものだけでなくネガティブなものにも適用されるという原則があります。
潜在意識が具現化される結果が「引き寄せ」なので、本人の思考次第で将来の行方が大きく変化することになるわけです。
つまり、普段どのような意識を持って暮らしているのかが重要であり、潜在意識そのものを変化させることで自然と良い結果を引き寄せられるようになります。
まずは日ごろの生活の中でどんな感情を持ちながら過ごすことが多いのか整理してみましょう。
引き寄せの法則は、意識したことが現実化するという考え方がすべてのベースです。
常にポジティブな考え方ができている方は、ポジティブな波動と共鳴し合うことになりますので、感謝が感謝を生み、豊かさが豊かさを生む連鎖を起こることができます。
目の前で起きたことが全く同じ事象だとしても、そこから生まれる感情は人それぞれです。
雨が降った日に軽快な雨音と独特な匂いから幸せを感じる人がいれば、外に出るのが億劫になり、憂鬱な気分になってしまう人もいることでしょう。
他人がマイナス思考を抱えてしまうような出来事、物事からも幸せを見つけ出すことができれば、それが良い結果を引き寄せるきっかけになります。
喜びの感情を持てば新たな喜びがやってくるというものが、引き寄せの法則において基本になるのです。
世の中には、何をしても悪い結果になってしまうと悩む方がいます。
いわゆる「不幸体質」を抱えている人ですが、これはネガティブな潜在意識が悪い結果を引き寄せてしまった末に生まれている結果です。
たとえば初対面の人や大勢の人の前で話すとき、恐れや不安を感じてしまうこともあるでしょう。
それは緊張を生み出し、「失敗してしまうのではないか」「失敗するに決まっている」という感情を生み出し、実際にその結果を引き寄せてしまいます。
人に対して抱く「嫉妬」もそのうちの一つです。
これらに共通しているのは、すべてネガティブな潜在意識ということになります。
発想を転換させ、前向きなイメージを持つように意識することこそが、不幸体質から脱却する一番の近道です。
潜在意識を変えるためには、日常で起こる様々な出来事に対する意識の向け方(フォーカス)を変化させましょう。
その一つ一つがやがて良い結果を生み出し、成功体験を重ねることによって、潜在意識そのものがポジティブなものへと変わっていきます。
人間が思考できる物事であれば、必ず引き寄せられる結果を変えることができます。
重要なのは「周りの変化を求める」ことではなく「自分自身が変わること」です。
結果的には、それが自分の人生を大きく変えるきっかけになります。
ポジティブな意識へとフォーカスさせる方法として真っ先に意識すべきなのは、すべての出来事に対して感謝の気持ちを傾けることです。
ついイライラしてしまうような物事が起きたとしても、何か一つ感謝できるものが見つかれば、気持ちの持ち方は変わります。
他人に対する感情では、特にネガティブな意識を持ちやすくなります。
考え方が合わないと思うと「苦手」になり、苦手になると「嫌い」になり、嫌いになるとその人の存在そのものが自分の災厄なのだと思い込んでしまうことさえあるのです。
合わない人がいるのは当然のことですが、だからと言ってその人のすべてを否定するのではなく、感謝できる部分を見つけることにフォーカスしてみましょう。
それが負の連鎖を止めて、ポジティブな結果を引き寄せる原点になります。
思うように潜在意識を変えられないという場合は、「見える化」することでトレーニングを行いましょう。
ポジティブな言葉を書いたり、前向きになれる写真や絵画を飾ったりして、日常生活にポジティブな要素を溶け込ませることが潜在意識の植え付けに繋がります。
同様に、前向きな言葉を口に出して自分自身に刷り込んでいくことも有効です。
意識的に「ありがとう」と言葉に出して伝える回数を増やしても良いですし、一人でいるときも「大丈夫」「よくできた」と自分を励ます言葉を掛けることもトレーニングになります。
引き寄せの法則は、不幸体質な人にさらなる不幸を、幸福体質な人にはさらなる幸福を招きます。
この効果によって得られる効果は実に様々ですが、特に「お金」と「恋愛」には強い効果を発揮しますので、それぞれの効果を詳しく知っておきましょう。
この混沌とした時代を生き抜く上で、お金に対する考え方や価値観は人の人生や豊かさを大きく左右します。
特に身近にいる人との経済的格差を目の当たりにすると、やり場のない憤りを感じたり、嫉妬に駆られたりすることも多いはずです。
この状態を「欠乏マインド」と呼びます。
「自分のお金や幸せがこの人に集まっているのではないか」と考えてしまうのが欠乏マインドです。
この意識が強まれば強まるほど、世の中からの還元を受けることが難しくなってしまいます。
確かに収入は人によって多かれ少なかれ差がありますが、「金は天下の回り物」という言葉もあります。
より豊かな人物がたくさんのお金を使うことで、自分自身に直接的、あるいは間接的な豊かさを分け与えてくれるかもしれません。
他人の幸福を自分のことのように喜べる「豊かさマインド」を持てば、行動力や行動範囲は自ずと広がります。
それが自らの豊かさを生み、お金を引き寄せられる体質へと変化していくのです。
恋愛面でも引き寄せの法則は色濃く反映されます。
豊かさマインドは多くの人を引き寄せられ、あなた自身をより魅力的なものに見せることができるでしょう。
人から愛され、人をより深く愛せる人間にもなれるのです。
恋愛面で重要なのは、一人の人に対して執着しすぎないことです。
執着は「この人を失った時にどうなってしまうのか」という恐れを生みやすく、前向きに変えたはずの潜在意識が後ろ向きに変わってしまうこともありえるため、注意しなければなりません。
引き寄せの法則において最も重要になるものが「潜在意識」です。
潜在意識をポジティブなものに変えれば、幸せが幸せを生むことになります。
反対にネガティブな潜在意識を抱えると、不幸体質から脱却することができません。
まずはすべての物事に感謝の気持ちを傾けることからはじめましょう。
「見える化」などの工夫を、有効なトレーニングにつなげることが可能です。
引き寄せはお金や恋愛面で特に効果を発揮し、人生をより豊かなものにさせてくれます。